WHITE GLASS COFFEE FUKUOKA(二期工事)
COFFEE SHOP(RENOVATION)
WHITE GLASS COFFEE 福岡は、専門学校Visionary arts建物1階の路面店として2019年5月にオープン。「現場で学ぶ」という学校の理念のもとに専門学校の学生が運営するカフェであり、スイーツは学生による100%手作りのものを、コーヒーはOBSCURA COFFEE ROASTERSによる監修のもと校内で自家焙煎した本格的なコーヒーを提供している。
第一期工事の店舗のデザインは、そうした手作り・クラフトの精神を大切にしながら、「手作り」や「ぬくもり」を感じられる色味や素材を選び、洗練されたデザインとした。当店舗の前身となる店舗の仕上げ(床や一部壁面のフローリング古材、柱型の貼られたブリックタイル)を効果的に残し、製作照明器具のガラスグローブは、京都の廃校になった学校から譲り受けたものを使用するなど、使われてきた素材を活かしながら新しい素材との自然な融合を試みている。特にレセプションカウンターの背面はイタリアートのミラノモノトーンを採用し新しい仕上げをあしらっているが、その中の棚の背面に改装前の古材を残した壁を現し、明快な対比を作り出すことで新旧を象徴的に演出した空間構成となっている。
第二期工事では客席スペースの拡大、焙煎機の設置など学校の理念である「現場で学ぶ」という理念のもとに作られた本格的なコーヒー、スイーツをよりお客様に楽しんでいただくための計画となった。
拡大された客席スペースの床材は元々の床材との調和を図りながもオリジナルの幾何学模様とし、空間のアクセントとなっている。
焙煎機に至っては客席から見える場所に配置し、コーヒーが出来上がるまでの過程をより強調し、可視化することでWHITE GLASS COFFEEのオリジナリティをより強固なものにしている。空間は真鍮の枠組みで切り分け存在感を出しながらも自然と馴染むように仕上げた。
カフェ文化が発達している福岡市博多駅周辺という立地の中で認知され発展していく為に、提供される食品の質はもちろんのこと、手作り感とそして落ち着きのある洗練された空間をつくる手法として、新旧の素材感を効果的に融合させることを試みている。